Z世代という言葉をご存じでしょうか。
およそ1990年代後半から2000年代に生まれた世代を指す言葉ですが、今後ECサイトを利用するメインの購買層となります。したがってZ世代の特徴を理解することが、これからのネットショップ運営の成功に関わる重要なことだと言えるのです。
この記事ではZ世代の価値観や思考をご紹介し、若年層に向けたマーケティングのメリットとコツについてお伝えします。
目次
これからのECサイトマーケティングとは
ネット通販市場は、Z世代と呼ばれる10代、20代が購買層に加わり始めています。
2024年現在、このZ世代が職に就き始め、自由に使えるお金を保有することで、ECサイトでの購買活動も活発になってきています。
これからの小売業者はZ世代をターゲットにすることで、将来的な成長を見据えたブランド戦略を構築することが求められます。
しかし、Z世代はこれまでの世代とは違う価値観をもっているため、今まで行ってきたマーケティング活動が通用しない可能性を考慮しなくてはなりません。
未来を見据えたマーケティングを考える際は、Z世代の考え方や購買行動をリサーチし、取り入れていくことが必要となるでしょう。
Z世代とは
元々はアメリカの世代分類を表す言葉「ジェネレーションZ」が語源であり、最近の若者を表す言葉として使われています。
X(エックス)世代 | 1960年代後半~1970年代後半(40代~) |
Y(ワイ)世代・ミレニアル世代 | 1980年代後半~1990年代後半(20~30代) |
Z(ゼット)世代 | 1990年代後半~2010年代前半(10~20代前半) |
α(アルファ)世代 | 2010年~(0~12歳) |
(2024年現在)
世代により様々な呼ばれ方があり、諸説ありますが基本的には上記のような区分となります。
Z世代とは1990年代後半~2010年前半生まれの世代を指す言葉で、これから社会の中心となっていく世代です。生まれながらにデジタルツールが身近にあったこの世代は、「デジタルネイティブ世代」ともいわれ、情報処理能力や取捨選択に優れているといわれています。
リーマンショック以降続く長引く不況や東日本大震災などの自然災害による社会的不安を経験してきた世代でもあるため、社会への関心が高く精神的な豊かさを求める傾向にあります。
Z世代の特徴
インターネットが当たり前の世代
小さな頃からインターネットに触れて成長してきた、最初の「デジタルネイティブ世代」です。幼少期からPCやスマートフォンが身近に存在し、デジタルな環境に抵抗がありません。
これまでの世代は新聞やテレビが主な情報の収集元だったのに対し、Z世代はインターネットでの情報収集が当たり前でありテレビよりもSNSや動画投稿サービスの視聴時間が長い傾向にあります。
引用:消費者庁 令和4年版消費者白書
変わる若者の消費と持続可能な社会に向けた取組
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/assets/2022_whitepaper_0003.pdf
引用:消費者庁 令和4年版消費者白書
変わる若者の消費と持続可能な社会に向けた取組
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/assets/2022_whitepaper_0003.pdf
ネットリテラシーが高い
情報過多な環境で育ったZ世代は、情報の取捨選択をする判断力も自然と身につけています。
興味がない情報には見向きもせず、自分に必要な情報のみを取り入れるスキルが高いといえます。
社会問題への関心が強く多様性を重視する
幼い頃からSDGsや多様性について学んでおり、様々な大きな災害も経験していることから、社会問題への関心が強い傾向にあります。また。デジタルコンテンツを利用した情報収集や情報交換をこまめに行っているため、様々な価値観に柔軟です。
環境問題や多様性の尊重、SDGsへの取り組みを行っている企業を好むといわれています。
ブランドに対するこだわりが少ない
個性を大切にするこの世代は、自分の価値観を大切にし、昔からの知名度やブランド力よりも実用性やコストパフォーマンスにこだわる傾向にあります。
そのため、商品やサービスに中身が伴っていないとすぐに飽きられてしまうため注意が必要です。
周囲の反応に敏感
SNSに慣れ親しんでいる世代なので、周りの共感や評価に対して敏感です。
話題性や双方的なやり取りを好み、自分が経験した体験を周囲に伝えたいという気持ちも強いため、Z世代が体験したものはすぐさま情報発信され、拡散されます。
倹約思考
リーマンショック以降の不況の時代を生きてきたため、将来に対する考え方が現実的です。消費者庁の調査でも、若いながらにお金の大切さを認識しており、貯蓄への意識が高いことが分かります。
引用:消費者庁 令和4年版消費者白書
変わる若者の消費と持続可能な社会に向けた取組
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/white_paper/assets/2022_whitepaper_0003.pdf
無駄遣いをせず倹約思考が強いことから、商品やサービスを購入する際は、口コミを参考にしたり、よりお得なものを探したりと慎重に行動する傾向にあります。
Z世代をターゲットとしたマーケティングのメリット
今後の購買層のメインになる
2024年現在、Z世代は学生や働き始めたばかりの新人社員が多いですが、すでに買い物はネットショップがメインです。
まだ使用する金額は少ないですが、今後給与の上昇とともに購買層の中心となっていくことは間違いないでしょう。早いうちから若い世代に向けたマーケティングを行うことは、将来の売上に影響をもたらす結果となるのです。
自社の認知度が上がる
若者に対するマーケティングは口コミで広がりやすいため、自社の認知度を上げることにも繋がります。SNSでの拡散に長けているこの世代をターゲットとすることで、他世代の購買層にも広がる可能性も期待できます。
また、購買活動のみならず、就職活動においても名が知れた企業であることで、応募者の増加が予想できます。
結果的に優秀な人材を確保しやすいという利点があります。
リピーターになる
早いうちから顧客になってもらうことで、その後リピーターになる確率も高くなります。
今はまだリピートまでには至らない顧客も、サンプルや資料請求などで商品やサービスを知ってもらっていれば近い将来、ショップのファンになってもらえることもあるのです。
Z世代を意識したECサイトマーケティングのコツ
モノではなく価値を提供する
倹約家の傾向がある人が多いZ世代ですが、価値が高いと思ったものには積極的に消費行動を起こします。逆に、いくら低価格で提供しても中身が伴っていないと見限られてしまい、それが拡散されてしまうため注意が必要です。
社会問題への関心も強いことから、SDGsを意識した商品にも価値を見出しやすいといえます。付加価値やコストパフォーマンスを意識してECサイトの作成を行いましょう。
また、デジタルな時代だからこそリアルな体験への魅力を感じる世代でもあるため、リアルに商品やサービスに触れるイベントの開催を行うのもよさそうです。
SNSの活用
Z世代にとってSNSはなくてはならないものです。情報の発信源であり収集する場所でもあるため、SNSでの発信や広告は今後のマーケティングには欠かせないものだと言えます。
ターゲットがどのように情報収集しているかリサーチし、ECサイトの運営とともにSNSの活用も行いましょう。
デジタルネイティブのZ世代は、複数のSNSを利用していることがほとんどで、併用への抵抗も少ないです。企業側もZ世代のSNSの使い方にあわせて、InstagramやX(旧:Twitter)、YouTubeやTikTokなど様々なチャネルを併用することで、さらなる効果を得ることができます。
テキスト、画像、動画など、利用するSNSの特徴を活かした投稿をコンスタントに行っていくことで、ターゲットの目に留まりやすくなります。併せて周囲に拡散したくなるようなコンテンツ制作を目指すことで、認知度を一気に高めることも実現可能です。
ライブ配信
ライブ配信を通して、リアルタイムで商品やサービスの魅力をお客様に紹介することができます。
購入に慎重なZ世代側からの質問に答え、疑問や不安を解消することで購買に導くことができます。上手に活用できれば、やりとりの活発化が新たなファン層を開拓し、SNSやインターネット上で話題になり、多くの人の注目を集める、バズりを生みだすかもしれません。
一方で、言葉遣いやコミュニケーションにおける行き違いにより、企業イメージを損なってしまう危険もあるため、注意しながら運用を行うことが大切です。
インフルエンサーの起用
Z世代は、一般の消費者代表であるインフルエンサーへの信頼が非常に高いです。
これまではカリスマ性のあるモデルやタレントなどが支持されていましたが、現代では共感性が重視される傾向にあるため、距離が近く身近に感じられるインフルエンサーに共感し、消費行動を行うということも多くみられます。
情報の拡散を目的とする場合は、ターゲット層に人気のインフルエンサーを起用してみてはいかがでしょうか。
常に新しい情報を提示する
Z世代の興味は目まぐるしく移り変わるため、ECサイトの情報が古いままだと飽きられてしまう可能性があります。
「バズる」という言葉もあるように、若者は新しく質のいい情報を好むため、常に新しい情報を発信することはとても重要です。自社のサイト、SNSはこまめに更新しましょう。
セキュリティ対策
幼い頃からサイバー犯罪やプライバシーの保護についても学んでいるため、セキュリティに対する意識も高いです。
情報セキュリティ対策を疎かにしてしまうと、リテラシーの低い企業だと思われるため、万全なセキュリティ対策を行いましょう。
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まとめ
Z世代をターゲットとしたECサイトのマーケティング必要性と、そのコツについてご紹介いたしました。
生まれた地域や環境により個人差はありますので、Z世代全員が当てはまるとは一概には言えませんが、これからはデジタルネイティブに合わせた対策を行っていかなければならないのは事実です。
ネットショップを持続化するために、Z世代を意識した戦略も取り入れていきましょう。