テレワークは、働き方改革の一環として推進されはじめ、2020年の新型コロナウイルスの流行により急速に認知・普及しました。
感染が落ち着き、アフターコロナと言われるようになった現在は縮小傾向にあるといわれてますが、テレワーク継続を希望する声も一定数あるようです。
この記事はこれからテレワークがどうなっていくのか、ハイブリッドワークも含めた今後の働き方について、それぞれのメリット・デメリットを考えていきたいと思います。
目次
テレワークは縮小、廃止傾向にある?
結論から言えば、国内外でテレワークを縮小・廃止する動きが見られています。
GoogleやYahoo!、Amazonなどいち早くテレワークの導入を始めた大手企業が、徐々に在宅勤務の日数を減らす・なくすという決断を始めました。
従業員は出社の必要がなく、企業側も集団感染を防ぎ、交通費やオフィスの維持費用などのコスト削減に繋がるとされたテレワークですが、実際出社しないことによる問題も発生しはじめており、従来の働き方に戻そうという企業も多いようです。
これまでテレワークの実施率は、大企業および中規模企業がけん引してきたが、前回 1 月調査にて中規模企業の実施率が小規模企業と同程度まで低下し、続く今回調査では大企業の実施率が低下した結果、全体のテレワーク実施率が 15.5%となった。
公益財団法人 日本生産性本部 :第13回 働く人の意識調査
テレワークが縮小、廃止傾向にある理由
テレワークは暫定的な処置だった
新型コロナウイルス流行に伴う緊急事態宣言により、テレワーク環境を構築できていないまま突発的にテレワークを実施した企業も多くありました。
暫定的な処置であったため、新型コロナウイルスが5類に移行されたことで、これまでの出社体制に戻すということは自然な流れだといえます。
コストの増加
一時は通勤手当や事務所の維持費が不要になるためコストが削減できると考えられていましたが、テレワーク中に発生した費用は会社負担が基本のため、オフィスの契約や環境を維持したままではテレワーク中の費用とオフィスの費用が発生し、かえって負担が増えた企業もありました。
テレワークによるメリットが無いと判断すれば、廃止を選択するのも適切といえます。
スタッフ同士のコミュニケーション不足
テレワーク中はスタッフ同士でお互いの現状を把握することが難しく、WEB会議では雰囲気が伝わらない、チャットなどの文字ツールのやりとりでは会話以上に言葉遣いに気を使うため時間がかかる、雑談によって出てくるアイデアや意見交換がなくなってしまった、など上手くコミュニケーションがとれないため、生産性や業務効率が落ちてしまい業務の進捗に支障が出てしまう企業もありました。
また、新入社員はテレワークでは十分な教育・研修を受けられず、不満が出た企業もあったようです。
特定のスタッフへの負担
特定のスタッフのみが出社や電話対応を行う、業務が属人化するなど、一部のスタッフにどうしても負担がかかるため、不公平感が生じてしまうこともありました。
スタッフそれぞれのワークバランスが崩れ、ストレス負荷やモチベーション低下などが問題になると、業務の縮小や廃止といったリスクも発生してしまうため、企業としては未然に防ぐ必要があります。
このように、テレワークによるデメリットも浮き彫りになり、感染リスクが減った現在、テレワークから出社に戻す企業が増えているのです。
テレワークを廃止・縮小するメリット
上司の指示・アドバイスが必要な場合やチームで働く業務などは、スタッフ同士のコミュニケーションは重要で、社内の一体感も保たれます。同じ時間帯・オフィスで勤務することで、コミュニケーションがとれるようになるほか、業務の進捗・勤怠状況の把握が容易となり、生産性が向上します。
自宅だとネットワーク速度やパソコンの環境が悪い、1人で寂しい、テレビや家族の声・近隣の騒音などで集中できないという方は、出社に戻すことで業務効率がアップします。
また、テレワークの場合、多方の遠隔地からネットワークを介して会社情報にアクセスすることになるため、セキュリティリスクが高くなりがちです。機密情報や個人情報を扱っている企業は、セキュリティ強化のための負担が多くかかるため、コストの面でもテレワークを廃止・縮小した方がメリットがあると考えられます。
テレワークを廃止・縮小するデメリット
現在、働き方改革の一環として場所にとらわれない働き方や多様性のある働き方へのニーズが高まっているため、テレワークを廃止・縮小すると柔軟な働き方ができなくなるという問題が発生します。
在宅勤務の選択肢があることで、スタッフの定着率が高くなり、様々な事情によりオフィスに出社できない優秀な人材を確保することもできるため、スタッフの多様性を尊重した働き方という面から見ればテレワークの廃止・縮小はマイナスと捉えられてしまいます。
また、テレワークによりワークライフバランスが向上している方は、心身共に健全な状態を維持しながら働くことができるため、テレワークを廃止・縮小することでワークバランスが崩れてしまうのではないかと懸念されます。モチベーションの低下は、生産性の低下や転職の検討に至る可能性もあるため注意が必要です。
テレワークは悪なのか?
多くの企業に普及することでデメリットも浮き彫りとなったテレワークですが、もちろん悪いわけではありません。
業務管理や評価が難しくなる・逆に残業が増える・コミュニケーション不足になるなどの問題が発生する一方で、通勤の必要がなくなる・好きな場所で働ける・自分のペースで仕事ができるなど、良い面もたくさんあるため、継続を希望するスタッフも一定数存在します。
そのため、テレワークを廃止・縮小する際は、以前とまったく同じ業務形態に戻すのでなく、柔軟性を残したままオフィスワークに切り替えていくことが重要です。
柔軟性のある働き方とは
近年では働き方改革やSDGsの取り組みが活発化したことで、ダイバーシティの推進も注目されています。ダイバーシティとは直訳すると多様性のことで、年齢、性別、人種、宗教、趣味嗜好、障がいの有無、価値観など様々な属性の人が集まった状態の事です。ビジネスにおいて幅広い人材を受け入れることで、組織の生産性や競争力を高めることが期待されています。
柔軟のある働き方を取り入れる際は、時短勤務やフレックスタイム制など就業時間にも柔軟性をもたせることで、様々な事情がある優秀な従業員を確保するチャンスにつながります。
また、必要に応じてテレワークを認めるということも大切です。子育てや介護、通勤距離や時間など様々な理由で出社が難しいスタッフには、テレワークを継続できる選択肢を用意しておくこともダイバーシティを推進していく上で大切なことです。
最近では、在宅と出社、双方の良さを取り入れながら仕事を行うハイブリッドワークも注目を集めています。
ハイブリッドワークとは?
ハイブリッドワークとは、テレワークとオフィスワークを組み合わせた働き方のことです。
在宅と出社双方の良さを取り入れつつ、柔軟な働き方をスタッフ自身が選択することができます。より自由度の高い新たなワークスタイルとして、ハイブリッドワークを取り入れはじめている企業も少なくないようです。
ハイブリッドワークの例
- 週に3日はオフィスに出勤し、残りの2日は在宅勤務を行う
- 午前中はテレワークで午後からオフィスワークをする
- テレワークを希望するスタッフのみテレワークを導入
ハイブリッドワークのメリット
柔軟な働き方ができる
ハイブリッドワークは、業務内容や業務の進捗状況、通勤や家庭の事情、スタッフの考え方などに応じてテレワークとオフィスワークを使い分ける、柔軟な働き方が可能です。
従業員一人ひとりの効率のいい働き方に寄り添った業務体制を構築することができるので、生産性の向上も期待できます。
企業イメージの向上
多様性を尊重した働き方ができるため、ダイバーシティ推進の一環としても有効です。
多様性のある社会の実現はSDGsの達成目標としても定義されており、近年注目を集めている事案なのでお客様の注目度も高く、企業イメージの向上にも繋がります。
BCP対策になる
日常的にテレワークとオフィスワークを導入することで、緊急事態が発生した際も滞りなく業務を続けることが可能です。
例えば、自然災害の発生で公共交通機関がストップしてしまい、オフィスへの出勤が難しい場合、スムーズにテレワークに切り替えることができます。また、感染症が流行した際も、出社人数を減らすことで、クラスター発生のリスクを抑え、従業員が適度な距離を保って業務を継続できるでしょう。
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ハイブリッドワーク導入の注意点
スタッフの勤怠管理
テレワークはスタッフの勤怠管理が難しいと言われますが、ハイブリッドワークは、テレワークとオフィスワークが組み合わさるため、より管理が煩雑になります。
適切に勤怠管理が行えるよう、ルールや管理体制を整えておきましょう。
勤務状況を把握し、混乱しないようにする
どのスタッフが出社しているのか、テレワーク中なのか、公休なのか、電話対応やお客様対応のスタッフが把握していなければ、お客様にご迷惑をおかけする場合もあります。
出社状況は社内で共有しておき、混乱が起きないようにしておくことも大切です。
評価体制の確立
ハイブリッドワークが選択制の場合は、出社しているスタッフの方がどうしても管理者の目に入るため、緊急の事案が発生した場合は出社しているスタッフに頼らざるを得なくなることもあります。
そのため、テレワークよりオフィスワークを行なっているスタッフの方が、評価が高くなってしまいがちです。より公平な評価を行えるよう、社内で評価体制も確立しておきましょう。
多様性が求められる時代だからこそお客様対応が大事
多様性のある働き方を推奨していくためには、スタッフの負担を減らしながら、業務を効率化していくことが大切です。
しかし、コア業務にスタッフを集中させてすぎしまい、電話対応などのノンコア業務がおろそかになってしまうこともあります。近年、お客様対応ツールは電話だけでなくお問合せフォームやメール対応、チャットボットなど多様化しているため、属人化しているという企業様もあるでしょう。
多様性が求められる時代だからこそ、様々なお客様に真摯に対応することは企業にとって大切なことです。お客様の満足度や企業の信用にも関わってくることですので、ノンコア業務であるからと疎かにせず、しっかり対応を行いましょう。
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まとめ
テレワークは、縮小・廃止傾向が強まっていますが、業務内容やよりよい働き方は企業ごとに違います。廃止・継続・ハイブリッドワーク、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で自社に合った方法を検討してみてはいかがでしょうか。
ダイバーシティの推進も視野に入れつつ、無理のない範囲で検討していくことが大切です。
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