ネットショップの売上を上げたいというのは、ショップ運営を行なっていれば誰でも考えていることではないでしょうか。
売上アップのためには、ネットショップの売上の仕組みを知り、現在のショップの課題を知ることこそが最大の近道です。
この記事では実際に売れているネットショップの共通点を確認し、売上アップのための方法をご紹介していきます。売れているショップが行っている施策と比較して、貴社のネットショップを見直してみてはいかがでしょうか。
目次
ネットショップの売上がアップしない原因

集客できていない
ネットショップは立ち上げただけでは、お客様に自然と見つけてもらうことはほぼ不可能です。無数のショップが存在する中で、何の工夫もなく訪問されることはほとんどありません。
実店舗であれば「通りがかり」で立ち寄ってもらえることもありますが、ネットショップの場合は検索や広告、SNSなどで存在を伝えていく必要があります。
集客はお客様に気づいてもらうためのきっかけづくり。ここがうまくいかないと、どれだけ商品やサイトのクオリティが高くても、売上には結びつきません。
購入に繋げられていない
訪問者数は十分にあるにもかかわらず購入が伸びない場合、お客様がイメージしていた内容とショップの見せ方やコンセプトにずれがあり離脱してしまうケースや、商品の品揃えが不足している、サイトが見づらく使いにくい、配送方法や支払い方法などの疑問点が解消されず購入をためらうといった原因が考えられます。
購入までの過程に原因がある場合が多いので、ショップ全体の構造や掲載内容を見直す必要があります。
リピーターを獲得できていない
ある程度ネットショップが軌道に乗ってきたけれども売上が上がらない場合は、リピーターを獲得できていない可能性があります。
リピーターを増やすと集客をせずとも売上を上げることが可能なため、ショップのファンを増やしていくことが大切です。
売れているネットショップの10の共通点とは?

ネットショップで売り上げを上げるためにはどうすればいいのでしょうか。実際に売れているネットショップの10の共通点を挙げてみました。
1. コンセプトやターゲットが明確
ネットショップにおけるコンセプトとは「お客様にその商品を通してどのようになってほしいか」を伝えるための主軸となります。設定基準には商品の独自性や品質、価格帯など多々ありますが、独自性のあるコンセプトを設定することで競合店との差別化を図ることができます。
人気のショップはコンセプトが明確で、商品の魅力を的確に捉えた構成がなされています。
そのショップならではの魅力が自然と伝わり、お客様に「この店の商品が欲しい」と思わせることに成功しています。
また、ターゲットの設定も重要です。お客様の年齢や趣味、生活スタイルなどのペルソナイメージを固めることで、ターゲットの求めている商品提供やブランドイメージ、サイトデザインの構築をスムーズに行うことができます。
いろんな人に買って欲しいという曖昧なイメージでは結果的にどの層のお客様にも目を向けてもらえない結果になってしまう可能性が高いため、自社ネットショップのコンセプト・ターゲットを設定することは非常に大切です。
2. 商品やターゲットに合ったサイトデザイン
ネットショップのコンセプト、ターゲットを明確にした上で、コンセプトに沿ったサイトデザインを構築します。
第一印象はおよそ3〜5秒で決まると言われています。
お客様にサイトを訪問いただいた時「私の欲しい商品がありそうなショップ」と思わなければ、すぐに離れてしまい、別のショップを探しはじめてしまいます。
ターゲットの嗜好を十分に理解し、コンセプトからも逸脱しないデザインのショップを構築することが大切です。
3. 魅力的な商品画像を用意する
ネットショップでは、お客様が実際に商品を手に取って確認することができないため、商品画像が「第一印象」そのものになります。
一覧ページや検索結果などで最初に目に入るメイン画像は、クリック(タップ)率が購入意欲に大きく影響します。モール型のショップであれば他店との類似商品と並ぶことになりますので、より魅力的な画像で、お客様の興味を引く必要があります。
商品の特徴や雰囲気を瞬時に伝え、「もっと詳しく見てみたい」と思わせる力を持たせるために、メイン画像だけでも写真のクオリティにはこだわりましょう。
照明やロケーション、周囲の装飾でイメージを伝える。モデル使用例を具体的にする。ひきつけるキャッチコピーを添える。サイズや内容量などのお客様が購入するために最低限必要な情報を分析し、見やすく添えるなどの工夫によって「これ!」と思わせる、クリック(タップ)したくなる画像を掲載します。
4. わかりすく、はっきりとした商品説明
お客様が商品を購入する際に細かなところまで確認する商品説明は、売上アップのために重要なものです。
ネットショップは実店舗と違い、商品に実際に触れることができません。手元に届いてから「思っていたものと違う」と満足いただけない可能性があることを念頭におく必要があります。
お客様の気持ちに寄り添って、写真や文章、ときには動画も取り入れ、商品の材質やサイズ感、実際に使用している様子などを詳しく説明することで、商品の魅力が増し、購入に繋がりやすくなります。
お客様の目線に立った上で、商品の魅力や特徴を伝えることが大切です。
5. 商品レビューの充実
ネットショップでは、実際の使用感や満足度が見える「レビュー」が購入の後押しになります。
レビューがきっかけとなって、「他の人も買ってるなら安心かも」「評価が高いなら試してみよう」と新たな購入を生み、さらにレビューが増えるという好循環が生まれます。
商品レビューが多いショップは、ショップ自体の信頼性向上にもつながり、ショップ側がレビューへの返信や感謝の言葉を丁寧に行うことで相乗効果も期待できます。
開設したばかりのショップはレビューが無いところからのスタートですが、安易に虚偽のレビューを掲載してしまうと景品表示法における不当表示のルールに抵触する可能性があります。
商品を送る際に同梱物にレビュー投稿を促すメッセージを添える、期間を置いてから購入のお礼と併せてレビューをお願いするメッセージを送信するなど、施策は多々ありますので試してみましょう。

ネットショップの同梱物とは?メリットやおすすめツールをご紹介
レビューを投稿すると割引、商品プレゼント、送料無料などといったレビューキャンペーンを行う場合は、内容によって景品表示法違反になる場合があるため注意が必要です。
また、Amazonや楽天などのモール型ECサイトでは各自ルールを設けていますので、必ず確認しましょう。
6. 品揃え・バリエーションが豊富
品揃え・バリエーションの豊富さは選ばれる理由の一助になります。
欲しい商品があったとしても、色・サイズ・デザイン・価格帯のいずれかがフィットしていないと、購入へとつながりません。ターゲットのニーズを十分に調査し、求められるラインナップを的確に揃えましょう。
選択肢が多いとショップ内で比較が十分に行え、納得した上で購入いただくことが可能となります。他のショップへの離脱防止にもつながります。
カテゴリに対する品揃えが充実していると、専門店としての信頼感や安心感につながり、リピーターとしてもご利用いただきやすくなります。
ただし、商品が豊富すぎると迷ってしまい、疲れてしまったお客様が離脱してしまう可能性もあります。人気商品にマークをつけたり、ランキング形式で表示する、検索機能を整える、カテゴリ毎のコーナーを設ける、スタッフのコメントを添えるなど、見せ方を工夫しましょう。
7. 決済手段が多い
ネットショップで買い物をするお客様の生活スタイルは様々です。
クレジットカードや電子マネー、後払いなど、ニーズに合った選択肢を用意することで、機会損失を防ぎ、売上アップにもつながります。
決済手段が豊富であればお客様の利便性が向上し、購入のハードルが下げることができるため、複数の方法を取り入れてみましょう。
8. セキュリティが安全
ネットショップで購入する際には、住所、お名前、クレジットカード情報など情報漏洩が許されない、個人情報の入力が必須となります。
信頼できるショップと判断できない状態で購入いただくことは非常に難しいでしょう。
セキュリティや個人情報の取扱いには万全の注意を払い、どのような対策を行っているか明確にしましょう。お客様に信頼できるネットショップであると認識いただくことが大切です。
9. 発送日や発送方法、お問合せ対応など商品以外の情報も明確
ネットショップは時間を選ばず買い物ができるため、「すぐ手元に欲しい」というお客様も多く利用されます。発送日は正確に記載し、遅れがないように発送しましょう。
また、発送方法や運送会社にこだわるお客様もいらっしゃいます。基本的な発送方法の情報を掲載することはもちろんですが、変更希望にも応じられるか併せて明確に記載すると、お問合せいただく手間が減ります。
ネットショップはお届け時期の他、商品仕様や在庫状況など、購入前に確認したいお客様からもお問合せが来ることも多く、対応の遅れが原因でお客様の購入意欲を損ねる場合もあります。
電話でもお問合せを受け付けたり、メールやチャットからの返信は1時間以内で行うなど、スピーディなお客様対応を心がけることも重要です。

ネットショップ運営に電話番号は必要?電話対応の課題とメリットを解説
10. こまめに更新する
ネットショップは、こまめな更新を行うことで、信頼とリピーター獲得につながります。
新商品や在庫状況、季節に合わせた情報などをタイムリーに反映することで、お客様に安心感を与え、常に新鮮な魅力を感じていただけます。
併せてキャンペーンを行ったり、メールマガジンを送信するのも効果的です。
お客様に安心とお楽しみを提供し、ショップのファンになっていただきましょう。
さらなる売上アップにつながるポイントとは

売れているショップにならい、ネットショップを構築、運営することで「売れているショップ」の仲間入りの準備はできたとします。
ここから実際にお客様を増やし、売上を増やすにはどのような施策が必要か、確認しましょう。
ショップのアクセス数を増やす
実店舗と同じく、ショップを知っていただき、訪問するお客様を増やすことが売上UPの第一歩です。
ネットショップにおいては、アクセス数を増やすことが重要です。
ターゲットへ訴求力を高めた広告を出す、SEO施策に力を入れる、SNSを活用するなどの集客を促すためのマーケティングを行いましょう。
購入率を上げる
購入率とは、ネットショップを訪問したお客様のうち、商品を購入にいただいた人の割合を指します。
ネットショップの購入率は平均すると2%前後と言われています。
購入しなかった方はどのページから離脱しているか、なぜ商品購入に至らなかったか、などの分析が重要です。
ターゲットと実際にサイトを訪れるお客様の属性やニーズが一致していない場合は、広告運用の方法やSNSを利用している層がミスマッチしている可能性を疑います。
訪問するお客様の層に大きなミスマッチがない場合は、サイトデザインや商品がターゲットのニーズに一致していない、サイト自体が使いづらいなど原因を分析します。
また、市場の状況や季節によっても前後する可能性があります。常に動向をチェックし、時流に取り残されないよう対応することも大切です。
客単価を上げる
客単価とはお客様が一度の購入で支払う平均金額を示します。
顧客ひとり当たりが自店でどれくらいの金額を使っているのかを示す客単価は、売上分析においても重要な数値となります。
客単価を上げるためには、購入したいと思っているお客様にプラスアルファで施策を行う必要があります。
ワンランク上の商品を提案する「アップセル」、他の商品と併せて使用する方法を提案し、複数の商品購入を促す「クロスセル」といった施策があります。季節に応じた提案をしたり、オリジナルのポイント制度を設けてリピート購入を促すといった方法も良いでしょう。
お客様対応の品質を向上させる
お客様の問合せやクレームに真摯に対応することで、ネットショップへの信頼や満足度が高まります。
直接お客様と対面することがないネットショップだからこそ、お客様との繋がりを大切にしなければなりません。
電話やメールのスピーディな対応で誠実さを感じていただき、信頼関係を築けば商品はもちろんのこと、ショップのファンとしてご利用いただけるようになります。
リピート率を上げる
ネットショップでの売上を安定させるためには、「また利用したい」「また購入したい」と思ってもらうことが重要です。
リピート率を高めるには、商品の品質やお届けまでの対応の満足度はもちろん、購入後のフォローや、お得感のあるキャンペーン、会員限定特典などを通じて、お客様に「またこのショップで購入したい」と思ってもらえる関係づくりが大切です。
ショップへのアクセス数や購入率、リピート率を上げる施策に関しては下記の記事もぜひご覧ください。

ネットショップにおけるマーケティング施策とは?成功させるために重要なプロセス
平均客単価、対応品質を上げるための方法については、この後ご紹介します。
ネットショップで売上アップさせるために平均客単価を上げる方法
ワンランク上の商品を提案する
ワンランク上の商品の購入を提案することで、お客様の購入単価は自然と上がります。
ただ高額商品をお勧めするのではなく、既存の商品との違いや、購入すると得られるメリットをしっかり説明し、お客様にお値段以上の満足感を得ていただくことが大切です。
特設サイトやランディングページを用意し、特別感を持たせるのも良いでしょう。
購入金額に応じた特典を付与する
購入金額に応じて送料を無料にする、プレゼントを付ける、ポイント付与率を上げるといった方法も、平均客単価を上げる施策の一つです。
あと少しで送料無料になるという場面では「送料払うのと同じなら…」と、他の商品も追加で購入していただきやすくなります。
まとめ買いやセット販売特典を付ける
まとめ買いで割引したり複数の商品をセットにして特典をつけることも効果的です。お客様に「お得感」を感じていただきやすくなり、購入単価のアップやリピートにもつながります。
たとえば「3点セットで10%オフ」や「2個購入で○○をプレゼント」といった工夫は、必要なアイテムをまとめて購入してもらいやすく、選ぶ手間も省けて喜ばれます。定期的に組み合わせを変えたり、季節限定のセットを展開するのも効果的です。
期間限定品を作成し、今購入するメリットをアピールする
今だけ購入できるというプレミア感は、購入予定がなかったお客様にも商品を強くアピールできます。
期間限定商品を展開することで、「今しか手に入らない」という特別感を演出できます。
希少性や季節感を活かしたアイテムは購買意欲を高め、購入のタイミングを後押しします。「限定◯点」「今月末まで」などの明確な期限を設けることで、今すぐ購入することのメリットをより強くアピールできます。
ネットショップで売上アップさせるためにお客様対応の品質を向上させる方法
電話対応
電話での対応はお客様からのお問合せに、いち早く答えることができます。迅速に対応してもらえるという安心感は、ショップの信頼度とお客様満足度の向上へとつながります。
また、パソコンやスマホでの操作や文字入力が苦手なお客様にも、電話対応を行っていることで支持してもらうことが可能です。
特に、年齢層の高いお客様をターゲットにしたショップの場合は、電話窓口があることで購入者に安心感を持っていただくことができます。
社内での対応が難しい場合はネットショップの電話応対を得意とした業者へアウトソースしても良いでしょう。

ネットショップの電話代行とは?メリットや費用を解説!
メール・SMS対応
ネットショップにおけるメールやSMS対応は、お客様との大切な接点です。
丁寧で迅速な返信は信頼感を生み、購入への安心感にもつながります。たとえ小さな問い合わせでも、誠意ある対応がリピーターやレビューにつながるため、とても重要です。
SNS運用・お問合せ対応
最近はSNSの普及により、ネットショップをSNSで探すお客様が増えています。ネットショップと併せてSNS運用に力を入れることも売上アップへの近道です。
SNSはお客様との距離が近いため、お客様からダイレクトメッセージが来ることもあります。一人一人に丁寧な対応を行うことでショップのファンが増え、購入者を増やすことができます。
まとめ
ネットショップで売上を上げるための施策についてご紹介しました。
売れているネットショップの共通点を参考に、自社ネットショップの運営方法やマーケティング施策を見直してみてはいかがでしょうか。
マーケティングとあわせて客単価やお客様対応について意識すると、少しずつですが結果に繋がるはずです。定期的にネットショップの課題と向き合いながら、自社のネットショップを育てていきましょう。
Step y’sでは、電話やメールでの受注受付やお客様対応の代行、ネットショップの開設から運営までをお手伝いするまるっとお任せプラン【まるっとPass】を提供しています。
ネットショップの電話応対経験が豊富な専門のオペレーターが対応を行うことで、お客様満足度や応対品質の向上、売上アップへ貢献します。
アウトソースをしていただくことで、コア業務や売上アップの施策に集中することができますので、ネットショップの業務に追われマーケティング施策まで手が回らないというオーナー様は、お気軽にご相談ください。
